『成長戦略を見据えた医療福祉機器事業参入』

★既存の研究管理手法を用いた、テーマの分析や数値的評価、プロジェクト管理だけでは時代遅れ?
★技術開発、製品開発、事業分野の開発までを一つの『流れ』として考える!

【講 師】医療機器技術情報協会 代表 川端 隆司 氏

【会 場】総合自治会館 3階 第1会議室【神奈川・武蔵小杉】

【日 時】平成22年10月21日(木) 12:30〜16:30 

【定 員】30名 ※満席になりましたら、締め切らせていただきます。早めにお申し込みください。

【聴講料】1名につき45,150円(税込、テキスト費用・お茶代含む)
10月4日までに初めてお申込いただいた新規会員様は早期割引価格⇒39,900円
◆同一法人より2名でのお申し込みの場合、69,300円


詳細確認またはお申込をご検討されている方は下記URLをご覧ください ▼
http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=1071


【プログラム】

1.そのテーマに人生をかける価値ありますか  

2.医療・福祉機器事業の価値
 S社 まやかしのCSRと本物

3.研究と技術開発、技術開発と事業開発の違い
 届いてこそ価値が生まれる

4.社内に潰される有望事業の種
 有望テーマほど社内で潰されやすい

5.有望新規事業を潰す真犯人           

6.勝ち過ぎの後に新事業なし
 K社、A社

7.開発に成功して事業に成功せず
 T社

8.潰されないテーマ・事業化提案の仕方
 高い大きな山容とそこに至る道のりで示す

9.具体的戦術と兵站に裏打ちされない戦略に価値なし

10.検索情報はコピー情報
 原点と現場で考えることが不可欠

11.頭で考えず、手と足で考える
 具体的に動いて情報をとる。

12.すべて『てづくり』は効率的か
 H社

13.新しいことは良いことか
 医療機器における新規性の考察

14.不得手でも勘所は譲らない
 A社

15.急がば回れ 戦略を用いて手に入れる
 Z社 製品  A社 販売 海外工場  

16.登るべき峰が見えているから出来ること
 A社 販売

17.色即是空 空即是色 試される企業哲学
 砂漠の朝顔 心が離れると一瞬に雲散霧消   

18.出口は重要  出口から考える事業開発

【質疑応答・名刺交換】


【講演趣旨】
既存事業分野の空洞化、産業構造の変化に直面、新たな需要創造として、医療・福祉分野への参入を狙う企業が増え、自社の手持ち技術・材料で製品開発を始めようとしている企業が増えている。
しかしながら、どの分野にも、日向と日影、障壁と落とし穴がある。 現場情報を探査、参入のための成功要因(Key Facter)を確保、その後の事業成長戦略を描くことなく、技術開発に挑むことは、地図を持たずエベレストに挑戦することに等しい。遭難・凍死が落ちである。

現在、政府に成長戦略を求める声が大きいが、有能な企業経営者は、本当に政府の成長戦略が自社の経営改善に有効だと信じているだろうか。政府のプランに乗っかればみんながハッピーになるような甘い環境ではない。自らの企業、個別プロジェクトに成長戦略を作れず、政府の技術開発マップや、成長戦略をなぞったようなプロジェクトを抱える企業で、新規事業が成功するはずがない。事業における成功には、製品やサービスの差別化ばかりでなく、その運用や経営者の志を含めた、固有の成長戦略の差別化そのものが不可欠となる。

既成の企業ではなく、もし有能なあなたが、小さな自らの所持金のみで商売を始め、大きな事業を目指す夢を持った場合、YKK創業者、吉田忠雄『善の循環』の例を出すまでもなく、いきなり大きな賭けをしたり、夢のようなプランを持つはずがなく、段階を踏んで具体的なプランを実行していくだろう。そして、ある段階になると、その瞳の先には、目指すべき峰がはっきりと見えてくる。また、なぜその峰に登るのか、また、どのようなルート、戦略、戦術を通して登頂できそうかも見えてくるはずである。その峰が見えなければ、現在の努力や投入も意味を失う。

既存企業の蓄積を使った、新規事業としての医療・福祉機器分野への参入は、企業の力を活用、多少の投入を行えるので、ゼロからの出発ではないが、成功のためには、ほとんど同じ手順を短縮し、目指すべき峰を早期に見つけ、この峰を登頂するようなものである。販路まで出来上がっている既存事業とは大きく様相を異にする。新規事業を立ち上げたプロの少ない企業では、個別の小さな製品一つでは、開発に成功しても、企業を支えるための手段としては小さすぎると考えられ、すべてのテーマは捨てられる。従って新規の開発は成功しない。

個別の小さな製品開発であっても、登るべき峰と、その高の、そこから見える景色について概要を示し、そこに至るべき登頂戦略があれば、その『はじめの一歩』としての開発提案は、役員会でも経営判断が行いやすいであろう。開発提案を行うなら、これを出発点として、どのような峰を目指すのか考える必要がある。

最近の研究管理に関する既存のセミナーでは、既存の研究管理手法を用いた、テーマの分析や数値的評価、プロジェクト管理に関するものが多い。しかしながら、特に、医療・福祉機器分野の開発において、テーマ選択、基礎技術の検討から、技術開発、製品開発、事業分野の開発までを一つの『流れ』としてとらえ、実例を織り込んで、基本的な考え方やプロセスについて述べたものは少ない。本セミナーでは、いくつかの実例を用いながら(勿論、名前はマスクさせて頂きます)解説いたします。