『有機溶媒系における微粒子の分散安定化とグラフト化による機能付与および評価技術』

【講 師】 第1部:東京理科大学 薬学部 教授 大島 広行 氏
第2部:新潟大学大学院 自然科学研究科(工学部) 研究科長 教授 坪川 紀夫 氏

【会 場】 川崎市教育文化会館 第1学習室
【神奈川・川崎】JR・京急線 川崎駅 下車 徒歩15分

【日 時】 平成23年5月31日(火) 13:00-16:15

【定 員】 20名 ※お申込みが殺到する場合もございますので早めにお申込みください。

【聴講料】 1社2名まで49,350円(税込、昼食、テキスト費用を含む)

※5月17日までに初めてお申込いただいた新規会員様は早期割引価格⇒44,100円

◆早期割引:お申込の際に口数登録で“1口2名:早期割引”をご選択ください

◆同一法人より追加でお申込みの場合、1名につき12,600円加算

詳細確認またはお申込をご検討されている方は下記URLをご覧ください ▼
http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=1750


第1部:有機溶媒系における微粒子の分散安定化と評価技術(大島 広行 氏)

【13:00-14:30】

【キーワード】
1.ゼータ電位
2.ハマカー定数
3.DLVO理論

【講座の課題と狙い】
水系と有機溶媒系を共通に扱える微粒子分散メカニズムに関する解説の後、有機溶媒系に特徴的な微粒子の分散安定化と評価技術について述べる。

【プログラム】

1.分散系はなぜ凝集するのか
  1-1 分子の集団は引力がないと分散する
  1-2 微粒子の集団は斥力がないと凝集する

2.界面電気現象
  2-1 微粒子の電荷と電位
  2-2 微粒子周囲の電気二重層
  2-3 有機溶媒系における界面電気現象

3.電気泳動移動度の測定
  3-1 ゼータ電位の求め方:Smoluchowskiの式とHuckelの式
  3-2 電場の歪みを考慮した式:Henryの式
  3-3 緩和効果を考慮した式
  3-4 液滴、高分子電解質、柔らかい粒子の電気泳動
  3-5 濃厚系における静的電気泳動:CVPとESA
  3-6 有機溶媒系における電気泳動

4.分散系の安定性を評価する方法:DLVO理論
  4-1 微粒子間のファンデルワールス相互作用:ハマカー定数
  4-2 微粒子間の静電相互作用
  4-3 微粒子間の全相互作用とポテンシャル曲線
  4-4 有機溶媒系における微粒子間相互作用

【質疑応答・名刺交換】



第2部:グラフト化によるナノ粒子表面への機能付与と分散性制御(坪川 紀夫 氏)

【14:45-16:15】

【キーワード】
1.ナノカーボン、グラフェン
2.表面グラフト化
3.分散性制御

【講座の課題と狙い】
シリカなどのナノ粒子やカーボンナノチューブ表面へのポリマーのグラフト化反応の方法論についてまとめる。ついで、ナノ粒子表面への抗菌性ポリマーのグラフト化や生物忌避性物質、難燃剤、さらには光安定剤の固定化によるナノ粒子表面への多彩な機能付与について述べる。さらに、表面グラフト化によるナノ粒子の分散性制御についても紹介する。

【プログラム】

1.はじめに

2.表面グラフト化の基礎-いが栗カーボンを作る-
 2-1 粒子表面からのグラフト鎖の成長(育毛法)
 2-2 粒子表面へポリマーを植え付ける(植毛法)
 2-3 粒子表面から多分岐ポリマーを伸ばす(多官能ナノ粒子)

3.グラフト反応点としてのグラフェンの反応性
   -ナノカーボン表面のベンゼン環の有効利用-
 3-1 縮合芳香族環はラジカルを捕捉する-ラジカルスポンジ-
 3-2 フェロセンとの配位子交換反応-5員環とベンゼン環が交換する-
 3-3 グラフェンのグラフト化への適用

4.溶媒を用いない乾式系におけるグラフト-実験手順の簡略化-

5.ナノ粒子への機能付与
 6-1 抗菌性の付与
 6-2 生物忌避性の付与
 6-3 難燃性の付与
 6-4 その他

6.グラフト化によるナノ粒子の分散性制御

7.おわりに-可能性は無限?-

【質疑応答・名刺交換】